勉強は上手くなる⑱ 習慣編(6)「反復学習❶」

勉強してもすぐ忘れてしまう――。こうした悩みを抱えている人は多いと思います。
覚えられない→やる気がなくなる→勉強しなくなる。そんなマイナスのサイクルになっている人もいるはず。覚えられない理由は、頭の回転の速さではなく、やり方が間違っているから。記憶は、頭の良し悪しはあまり関係がありません。正しい方法を知っているかどうかの差なのです。

長期記憶と短期記憶の話…

人の脳には毎日、膨大な量の情報が入ってきますが、それでも脳がパンクしないのは脳が重要でないと判断した情報はどんどん忘れていくからです。記憶にはそれぞれに寿命があり、心理学ではそれを短期記憶と長期記憶に分けています。
短期記憶は時間の経過や新たな情報が入ってくることですぐに忘れられてしまいます。対して、脳が本格的に情報を記憶する時に使うのが長期記憶です。ただ、長期記憶の容量も限られていますから、脳は仕分けを行い、「必要」と判断された情報だけが、長期保管されるのです。
この仕分け作業をつかさどっているのが脳の「海馬」という場所です。海馬は「本当に必要な情報」と判断した情報だけを取捨選択して、長期記憶に送り込みます。ですから、長期的に勉強した内容を記憶させるためには、海馬に「これは必要な情報だ!」ということを判断させる必要があるわけです。

使った情報が長期記憶されます。

「必要な情報」とは、「知った」「聞いた」等、インプットした後に何度も使われる情報のことです。
インプットしても、その情報を何度も使わないと、すぐに「必要のない情報」として忘れてしまいます。
「情報を使う」というのは、「書く」「問題を解く」等のアウトプットすること。情報を使うこと、つまりアウトプットをインプットから2週間で3回以上行うと長期記憶として残りやすくなるといいます。

インプットとアウトップの黄金比

アウトプットの重要性がわかったところで、インプットとアウトプットの効率的な割合はどのくらいなのでしょうか?『資格試験の合格技術』の著者、国家資格キャリアコンサルタント多田健次氏は択一式試験の対策としてインプットとアウトプットの比率を「基礎期は5:5、応用期は3:7、直前期は1:9」と言っています。コロンビア大学の心理学者アーサー・ゲイツ博士の実験でも、初心者は4:6、熟練者は3:7という結果があります。相対的にはインプットとアウプットの黄金比は3:7という感じでしょうか。インプットの2倍近くをアウトプットに費やす意識が必要です。

次回に続く